接遇とマナーの違いとは?―ビジネス現場で求められる本質的な対応力

新入社員に対して、仕事でなくても「マナーを守りましょう」「接遇を意識して」といった言葉がよく使われます。
しかし、この2つの言葉の意味や使い分けを正しく理解している人は意外と少ないと思います。
似ているようで異なる「接遇」と「マナー」の違いを理解することは、ビジネスパーソンとしての信頼感や印象を大きく左右する可能性があります。

「マナー」とは?

「マナー」とは、まず考えられるのは、「他人に不快な思いをさせないルール」と思いつくでしょう。挨拶、服装、名刺の渡し方、言葉遣い、食事の作法などが典型例です。つまり、マナーは「型」として覚えやすく、業種や業界に関わらず共通して必要とされる礼儀作法です。

「接遇」とは?

「接遇」とは、相手に対する思いやりや配慮を行動で示すことを指します。医療機関やホテル業界、接客業などでよく使われる言葉で、「接客+待遇」の意味を持ちます。マナーが“型”であるのに対して、接遇は“心”の部分が強調されます。

例えば、足の不自由なお客様に椅子を勧める、急いでいそうな方に先回りして対応するなど、相手の状況を察して一歩踏み込んだ対応をするのが接遇です。
営業においても、この人と接していると心地が良いと思ってもらえれば、それだけでかなり営業としては優秀と言えるでしょう。それが成約の一歩になるからです。

違いをひと言で表すと?

  • マナー:誰に対しても共通する「礼儀」
  • 接遇:目の前の相手に合わせて変化する「おもてなし」

このように、マナーは「基本の型」、接遇は「相手ごとに合わせた応用」と捉えると分かりやすいかもしれません。

なぜビジネスで「接遇」が重要なのか?

マナーは誰でも訓練で身につけることができます。
ただ、それだけではお客様や取引先に「感動」や「安心感」を与えることは難しいのです。

同じ笑顔でも、表情の温かさ、声のトーン、タイミングによって相手の受け取り方はまったく変わります。
マナーの上に“相手目線”の接遇があることで、はじめて「感じが良い」「信頼できる」という印象につながるのです。

それがなければ話も聞いてもらえない。そんなことも大いにあると考えます。

新入社員研修ではどう教えるべきか?

新入社員や若手社員への教育では、マナーと接遇を分けて教えたところで忘れてしまいます。しかも、接遇を最も大事にする接客業やサービス業以外においては、3日後にはその定義は忘れてしまうことでしょう。

当社では、マナーをもっともっとレベルアップさせたものとして考えさせ、型を身につけるだけでなく、どうやってその実践をすることができるのか、ロールプレイングを取り入れながら、「マナーの延長に接遇がある」ことを体感させる研修を行っております。

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