面接で本音を引き出す質問術とは?採用担当者が知っておくべきポイント

面接では、候補者のスキルや経験だけでなく、その人の価値観や仕事に対する考え方を深く理解することが重要です。しかし、多くの候補者は「正解」を意識した答えを用意しており、採用担当者が本音を引き出すことは簡単ではありません。本音を引き出せなければ、採用のミスマッチにつながるリスクもあります。では、どのような質問をすれば、候補者の本音を引き出し、より深い人物像を知ることができるのでしょうか。本記事では、面接で本音を引き出すための質問術と、そのポイントについて解説します。

本音を引き出すための基本姿勢

面接で本音を引き出すためには、まず採用担当者の姿勢が重要になります。候補者が本音を話しやすい環境を作ることができれば、形式的な受け答えではなく、より率直な意見や考えを聞き出せるでしょう。そのために、以下のポイントを意識しましょう。

リラックスした雰囲気を作る

面接が厳格で圧迫感のある雰囲気だと、候補者は緊張し、本音を話しにくくなります。冒頭でアイスブレイクを取り入れ、リラックスできる環境を作ることが大切です。例えば、「本日はお忙しい中ありがとうございます。会社までの道のりはいかがでしたか?」といった簡単な質問から始めることで、緊張を和らげることができます。

話を否定せず、共感を示す

候補者が本音を話しても、「それは違うのでは?」と否定的な反応を示してしまうと、候補者は萎縮してしまいます。たとえ意見が異なっても、「なるほど、そう考えているのですね」と共感を示すことで、候補者は安心して自分の考えを話しやすくなります。

一方的な質問攻めを避け、対話を意識する

質問を立て続けに投げかけるのではなく、候補者の答えに対して適度なリアクションを挟みながら進めることで、自然な会話の流れを作ることができます。「そうなんですね、それは具体的にどのような経験でしたか?」といった形で、質問を深掘りしながら進めるのが理想です。

本音を引き出す質問例とポイント

候補者の本音を引き出すには、適切な質問の仕方が重要です。以下のような質問を活用することで、表面的な回答ではなく、候補者の本質に迫ることができます。

過去の経験に基づいた質問

候補者がどのように考え、行動してきたのかを知るには、過去の経験を具体的に掘り下げる質問が効果的です。例えば、以下のような質問が挙げられます。

「これまでの仕事で最も達成感を感じた瞬間はどんなときでしたか?」

「仕事で困難に直面した際、どのように乗り越えましたか?」

「過去の経験で、自分自身の成長を実感した出来事はありますか?」

このような質問をすることで、候補者の価値観や行動パターンを把握することができます。また、具体的なエピソードを求めることで、実際の行動と考え方の一貫性を確認することもできます。

仮想の状況を想定した質問

実際の業務を想定した質問を投げかけることで、候補者の思考力や問題解決能力を把握することができます。例えば、以下のような質問が考えられます。

「もし、あなたのチームが納期ギリギリのプロジェクトを抱えていた場合、どのように対応しますか?」

「上司や同僚と意見が対立したとき、どのように折り合いをつけますか?」

「新しい業務に取り組む際、不安を感じたことはありますか? そのとき、どのように克服しましたか?」

これらの質問に対する回答から、候補者がどのように考え、どのような行動を取る傾向があるのかを見極めることができます。

あえて少し答えにくい質問を投げかける

候補者の本音を引き出すためには、少し意外性のある質問を取り入れることも効果的です。例えば、以下のような質問を投げかけることで、候補者の本音を知ることができるでしょう。

「今までの仕事で一番辛かったことは何ですか?」

「もし、仕事を辞めたくなったことがあるとしたら、それはどんなときでしたか?」

「あなたの短所を正直に教えてください。そして、それをどのように克服しようとしていますか?」

このような質問をすることで、候補者がどのようなことにストレスを感じやすいのか、また、その課題にどのように向き合おうとしているのかを知ることができます。

面接で本音を引き出すための注意点

面接で本音を引き出すためには、質問の内容だけでなく、聞き方にも注意を払う必要があります。

誘導的な質問をしない

「この業務、得意ですよね?」などの誘導的な質問をすると、候補者は本音ではなく、面接官が期待している回答をしようとします。できるだけニュートラルな質問を心がけましょう。

候補者の話を最後まで聞く

回答の途中で話を遮ってしまうと、候補者は自分の考えを十分に伝えられなくなります。面接官は相手の話をじっくり聞き、適度な相槌を打ちながら、リラックスできる雰囲気を作ることが重要です。

面接の最後に「他に話したいことはありますか?」と聞く

候補者が伝えたかったことを十分に話せるようにするため、面接の終盤で「他に話したいことはありますか?」と質問するのも有効です。これにより、候補者が面接官に伝えたい本音を引き出すことができる場合があります。

まとめ

面接で本音を引き出すためには、候補者がリラックスできる環境を作ることが大切です。また、質問の内容や聞き方を工夫することで、より率直な意見や考えを引き出すことができます。過去の経験や仮想の状況を想定した質問を取り入れ、候補者の価値観や行動特性を深く理解することが、採用のミスマッチを防ぐカギとなります。面接官は一方的に質問するのではなく、対話を意識しながら進めることで、候補者の本音を引き出すことができるでしょう。

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